金曜の夜、日付が変わる頃。眠くないわけではないのに、布団に入るのがもったいなくて、意味もなく起きている。動画を眺めて、お菓子をつまんで、また動画に戻る。生産性はゼロ。なのに、あの時間はどうしてあんなに甘いのだろう。
たぶん、あれは「明日に追われていない」唯一の夜だからだ。平日の夜は、寝る時間から逆算して生きている。今寝ないと明日がつらい、あと30分で切り上げないと——夜ですら、翌朝の管理下にある。
でも金曜だけは違う。目覚ましをかけない自由。何時に寝てもいい自由。その解放感の中では、たいしたことのない動画も、コンビニのお菓子も、平日の倍おいしく感じられる。夜更かしの中身ではなく、「してもいい」という状態そのものが、ごちそうなのだと思う。
だから私は、金曜の夜更かしを反省するのをやめた。土曜の昼まで寝てしまっても、それは失敗ではなく、セットでひとつの休息だ。平日の緊張を、時間をかけてほどいている最中なのだから。
ただひとつだけ、決めていることがある。夜更かしの終わりに、カーテンを少しだけ開けておくこと。土曜の朝日が部屋に入ってくれば、どれだけ夜更かししても、週末はちゃんと明るい方から始まってくれる。
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